打ち水大作戦20th企画20人に聞いた!打ち水大作戦

2003年にスタートした「打ち水大作戦」も2023年で20周年め。日本各地で様々な打ち水大作戦に関わる20人の方に、今までに参加した打ち水大作戦のエピソードや、これから打ち水をする人へのメッセージをお聞きしました。

広尾打ち水大作戦

広尾商店街広報部担当者

広尾商店街振興組合 理事

1打ち水大作戦との関わり

聖心女子大学公認ボランティア団体M.S.S.S.(Madeleine Sophie Social Services)が開催する「広尾打ち水大作戦」が広尾商店街の道路を会場として使って行うため、商店街側の担当者として関わっていました。

2これまで印象的だった打ち水大作戦に関するエピソード

打ち水に井戸水や二次利用水を使って行うということで、以前は商店街の裏道にある井戸から打ち水大作戦の会場まで学生が浴衣姿でバケツリレーをしてプールに水を貯めていました。ところが、井戸の水位が年々下がったのか、しばらく汲み上げると次第に井戸水に濁りが入るように。そこで、打ち水の前に同じ会場で防災訓練をすることにして、放水訓練で使った水を打ち水に使用するように変更しました。

地元の子供たちと一緒に聖心女子大学M.S.S.S.のメンバーが道路の真ん中を走り、道路の両側に集まった人が桶に入れた水を撒くので、道路の端から順番に水が撒かれる様子がウェーブのようで美しく、子供たちも楽しそうなのが印象的でした。

「広尾打ち水大作戦」では打ち水だけではなく、模擬店や子供用ゲーム、打ち水を学ぶ教室などが行われるため、長い準備期間が必要です。打ち水は大学の試験期間の直後に行われる為、学生たちはいろいろ苦労したと思います。ある年、打ち水がスタートする直前に急な雨に見舞われて開催が危ぶまれたけれど、なんとかスタート時間には道も乾き実施できた年がありました。打ち水が終了した時間に学生たちをねぎらうように東の空に虹が出てきたのを見て、感動しました。

3打ち水大作戦がきっかけとなって生まれた出来事

長い準備期間の中で、学生との信頼関係が生まれ、ありがたいことに卒業後も商店街の活動を手伝ってくれている学生が数人います。真夏のアスファルトの道路では、打ち水をすると一瞬道路の表面温度は下がるものの、体感できる気温は下がらずにかえって蒸し暑くなってしまうのですが、その中でも涼しさを感じてもらうために学生たちは様々な工夫を凝らしました。かき氷や冷たいフルーツの販売、うちわなど涼しさを感じるグッズを作る教室の開催、また白い服を着て髪の毛を下げて怪談話を聴かせた数年間もありました。毎年趣向を凝らして開催する姿勢に感心しました。

4打ち水大作戦を一言で表現するなら?

商店街のオヤジにとっては「夏の荒行」。


※広尾散歩通りオフィシャルサイト内の「広尾写真館」の中に以前開催された広尾打ち水大作戦の写真や画像が掲載されています。ぜひご覧ください。