打ち水大作戦20th企画20人に聞いた!打ち水大作戦

2003年にスタートした「打ち水大作戦」も2023年で20周年め。日本各地で様々な打ち水大作戦に関わる20人の方に、今までに参加した打ち水大作戦のエピソードや、これから打ち水をする人へのメッセージをお聞きしました。

日本全国から海外まで。打ち水道に精進

浅井重範

特定非営利活動法人日本水フォーラム(認定NPO)ディレクター
打ち水大作戦本部 家元

安全な水やトイレの確保、水災害リスクの軽減等、世界の水問題の解決に向けて国際的に活動中

1打ち水大作戦との関わり

2004年、全国展開に向けて準備中の打ち水大作戦をお手伝いさせていただいたのをきっかけに、以来、事務局にて活動に関わってきました。
2017年、打ち水大作戦「家元」を拝名し、打ち水道に精進しております。

パリでの打ち水大作戦で取材を受ける様子(2006年)

2これまで印象的だった打ち水大作戦に関するエピソード

いろんなエピソードがありましたが、真っ先に思い起こされたのは、小さな子どもたちが、一生懸命水を汲んで、飽くことなくずっと水を打ち続ける姿です。

海外で、打ち水大作戦は大変好評でした。スペインでは、皇太子殿下時代の天皇陛下が、打ち水を実演されている様子が、現地の新聞各紙を飾りました。サラゴサ万博のジャパンデーの一コマでしたが、「水と共生する」日本を印象づけた一日となったように思います。

スペイン(サラゴサ)の打ち水大作戦(2008年)

3打ち水大作戦がきっかけとなって生まれた出来事

打ち水大作戦を通じて、たくさんの人たちと出会うことができました。
様々な人たちが、知恵を絞って、各所で「打ち水を活用」した、興味深い取り組みをなさっています。そうした元気な人たちに出会い、たくさんの刺激を受けることができました。

もう一つ思い出すのは、水の重さ、そして運ぶことの大変さです。世界には、水汲みのために何時間もかけなければならない人たちがたくさんいますが、本当に過酷だと改めて感じました。
震災後、仮設住宅にお住まいの皆さんが、せめてもの楽しみにとプランターでお花を育てたり、暑さ対策で、「緑のカーテン」にするため、ゴーヤを育てていらっしゃいましたが、外に蛇口がないので、毎度家の中から玄関を出て裏口まで水を運ぶのに大変ご苦労されているとお聞きしました。そこで雨水を貯めるタンク等の設置をご支援させていただいたことがあります。後日、貯まった雨水で、一緒に打ち水できたことは大変良い思い出です。

4打ち水大作戦を一言で表現するなら?

『総合学習』。
「気化」など、打ち水という行為の中で起きている様々な現象を科学的に捉えてみると、勉強になることがたくさんありました。水を理解し、この大切な資源をうまく使うことをみんなでもっと考えていけたらと思います。


「浅井 重範」の
マイ打ち水アイテムは…
ボウル


こだわりというわけではありませんが、わたしの打ち水のお供と言えるのが、「ボウル」です。
日々、玄米を発芽玄米にしようとしているので(こちらの方がこだわりですね)、浸水させ水を何度か交換します。お米をザルにあげると、「ボウル」に使った水が残ります。この流れで、いつも玄関先などに持って行って、打ち水をしています。
「ボウル」や「桶」があると、洗い物のときなどに、打ち水に使えそうな水を分けて貯めておくのにも使えるので便利です。
ついでに言うと、もう少しまとまった量を空のペットボトルなんかに貯めておきたいときは、「じょうご」も重宝しますね。


6打ち水をする人へメッセージ

打ち水した後の変化に注意を向けてみましょう。きっといろんな発見があると思います!
打ち水に使えそうな水は、たくさんある。意外と!
生活のリズムにあわせて、いろんな形の打ち水をぜひお試しください!