11月18日は「土木の日」、11月18日~24日は「くらしと土木の週間」です。
これらは、社会資本の整備の意義や重要性についてみんなで考えていく機会として制定され、毎年、土木技術や土木事業について知っていただくことのできるイベントや活動が全国で行われています。
打ち水×土木=打ち水大作戦
一見、あまり関係が無さそうに見える「打ち水大作戦」と「土木」ですが、実は、その始まりから、深い関わりを持っていました。その活動には、当初から土木分野の皆さんのご支援がありました。
打ち水大作戦は、社会実験としてスタートしましたが、それは、庶民の知恵「打ち水」の効果を、土木工学的に検証してみよう、という取り組みでもあったのです。
検証結果は以下のリンクからご覧いただけます。
- 狩野学・手計太一・木内豪・榊茂之・山田正「打ち水の効果に関する社会実験と数値計算を用いた検証」(水工学論文集,第48巻,pp.193-198,2004)
- 土屋修一・加藤琢磨・手計太一・山田正「打ち水による市街地の熱環境緩和効果」(水工学論文集,第49巻,pp.367-372,2005)
「土木」の関係者の皆さんに支えられてきた「打ち水大作戦」
さて、「土木」という言葉は、一体何を意味しているのでしょうか?
公益社団法人土木学会によれば、以下のように説明されています。
土木は、英語でCivil Engineeringといいいます。
Civilとは「市民」「文明」という意味です。
つまり、土木(Civil Engineering)とは、「市民のための工学」あるいは「市民の文明的な暮らしのために、人間らしい環境を整えていく仕事」を意味する言葉なのです。
出典: 公益社団法人土木学会「土木パンフレットシリーズ:土木という言葉について」(参照2024 -10-29)
この説明を初めて読んだとき、私は、はっとしました。
打ち水大作戦は、市民が主役の取り組みです。
水を活かして、環境を心地良いものに整えていこう取り組みです。
ここにおいて、「土木」と「打ち水大作戦」は、本質的に相交わっていました。
だから、「土木」は、いつも打ち水大作戦を応援してくれていたのです。
打ち水ミライ空想大賞
打ち水大作戦は、今年、気候の変化などによる困難な時代を、「気化熱」や水を活かした「良い取り組み」で克服していく、そんな未来の姿をみんなで空想し、それを共有できたらと考え、「未来の打ち水は、こうなっているかも」、「まちや社会がこんなふうになっていたらいいね」というアイデアを初めて公募しました。
風呂に排水口とは別に『屋根水口』を設け、そこから汲み上げられた水を屋根に散水
応募のあった、たくさんの素晴らしいアイデアとその内容については、こちらからぜひご覧ください。
私たちは、2025年も、再びアイデアを募集したいと考えています。ぜひぜひ、皆さんも空想を膨らませてみてください。
そして、いつか、皆さんのアイデアが「土木」の力で具体的な形になっていったら。
私は、そんな未来を空想しています。
土木の日に寄せて 打ち水大作戦本部 家元 浅井重範
公益社団法人土木学会「土木の日」ウェブサイト
【イベントのご案内】土木コレクション2024
■場所:新宿駅西口広場イベントコーナー
■日時:2024年11月21日(木)10:00〜19:00
11月22日(金)10:00〜19:00
11月23日(土)10:00〜17:00
■主催:公益社団法人土木学会
■共催:東京都建設局(同時開催:東京「橋と土木展」)
■協賛:(一社)日本建設業連合会、(一社)建設コンサルタンツ協会、(一社)セメント協会、電気事業連合会、(一社)日本橋梁建設協会、(一社)日本鉄道施設協会、(一社)日本道路建設業協会、(一社)プレストレスト・コンクリート建設業協会、(一社)日本埋立浚渫協会、(一社)全国上下水道コンサルタント協会、(一社)関東地域づくり協会
■後援:総務省、厚生労働省、国土交通省
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