打ち水大作戦本部NEWS

養成講座「第1回 世界の水事情・節水講座」開催報告

2011年6月2日

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「打ち水大作戦2011 ECOスタディツアー・ツアーコミュニケーター養成講座」が、5月15日(日)にとうとうはじまりました!記念すべき第1回目に、水ジャーナリストの橋本淳司さんを講師に迎え、水を取り巻き激動する世界と日本の関係を20名の参加者がワークショップ形式で学んだ様子を報告します。
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"水の賢い使い方を考えよう"

講師の橋本淳司さんのご指導のもと、参加者のみんなは人間が水循環に与える影響について考えます。川から水道用に水をくんだり、海岸を埋め立てたり、森林の木々を放置することで山の保水能力を奪ったり、あげればキリがありません。では、その影響を減らすためにどんな方法があるでしょうか。

各家庭で節水する、雨水利用を普及する、間伐材利用をすすめるーー
どんどんグッドアイディアがわいてきます。みんなでグッドディア投票をしてみると、大賞は「ケースバイケース」。意外な結果に見えて、実はこれが講座のキーワードになっていきます。

"水の循環に負担をかけない工夫"

橋本さんの解説で、水の循環に負担をかけないグッドアイディアを復習していきます。ここで重要なのが、「FEW」という視点で水問題を点検すること。
FはFood(食)とForest(森)
EはEnergy(エネルギー)
WはWater(水)
をそれぞれ表します。
食料生産に必要な大量の水や水源林管理の重要性、水道施設管理の低エネルギー化など、F,E,Wがお互いに関係しあって影響していることを学びました。

"世界の水問題にいかに貢献するか"

水の賢い使い方を学んだ私たちは、どうやって世界の水問題に貢献できるのでしょうか。貢献方法として
技術、お金、知恵ーー
があがるなか、今回はお金の貢献をチョイス。
日本水フォーラムが主催するWeb水検定をみんなで解き、正解数77つ×100円の計7700円を、途上国の水関連支援と、東日本大震災被災地の飲み水・トイレ支援に寄付しました。(7700円全て、橋本さんのお財布からご寄付していただきました!)
最後に、橋本さんから「学ぶ人から伝える人へ」というメッセージをいただき、参加者のみんなは今日学んだことを周りに伝え広めていくことを心に決め、講座は終了しました。

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"橋本淳司さんからのメッセージ"
今回のプログラムの目的は、水について「学ぶ人」が「伝える人」へと変化することであり、その過程にある「考える」プロセスを重視しました。現代のように情報が叛乱していると、受け取った情報を伝言ゲームのようにアウトプットしてしまいがちです。しかし、食物をよく噛み消化することで血肉となるように、情報を自分なりに読み解き、他者の考えと比較し、自分のものとしたうえでアウトプットする必要があります。そうすることで言葉は重みをもち、伝わる力も強くなる。ワークショップでは、水循環に対して人間がどのような影響を与えているかを話し合い、その影響を減らすための具体策を考え、メンバーで評価しました。いちばん高い評価を受けたのは、「河川護岸が水循環に負荷を与えている」という課題指摘に対し、「さまざまな影響を考えながらケースバイケースで自然に近いものに戻す」というものでした。水問題の解決に普遍的な方程式はなく、常に現場の状況を見ながら解を求めていかなくてはならないのです。その意味で受講者たちが導いた「ケースバイケース」という方向はよいと思われます。さらに言うなら、世の中には「ケースバイケース」で思考停止してしまうケースも散見されるから、熟慮と実行をともなう「ケースバイケース」を目指して欲しいと思います。
(アクアスフィア代表 橋本淳司 http://www.aqua-sphere.net/

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"東京みずユースからのメッセージ"

講座の最後にみんなで共有し合った感想では、「新たな考え方を知った。もう一度水について勉強しなおしたい」、「まず、今日感じたこと、学んだことを自分できちんと復習したい」、そして「自己完結ではなく、家族や友達など身近な人に伝えていきたい」と頼もしい声がたくさん聞かれました。
学ぶ人から伝える人へ――学んだことをきちんと消化し、自分の言葉で他人に伝えることが如何に大切か。そんな橋本さんのメッセージは参加者にしっかりと伝わったようです。参加者の皆さんには是非とも今回感じたことを自分なりに整理し、どんどん身近な人に伝えていってほしいと思います。周囲の人を巻き込み一緒に考えることで、今回の講座が水問題を考える連鎖の始まりになるのかもしれません。
(第1回講座担当 東京みずユース 荒川桃子 http://www.tokyomizuyouth.org/