コラム

世界各国のUCHIMIZU的文化(スペイン編):玄関先に海水を撒く文化とは?

2018年8月16日

打ち水大作戦事務局では、2008年に「水と持続可能な開発」をテーマに開催されたサラゴサ国際博覧会(スペイン)会場で、サラゴサ打ち水大作戦を開催したことがあります。
打ち水大作戦の実施前や、実施後のアンケートで多く集まった声のひとつが、「スペインにも打ち水がある」という情報。

打ち水大作戦をする中で判明した、打ち水に似た文化を持つのは、スペインの地中海沿岸部、クエバス・デ・アルマンソラです。

スペインというと、マドリード、バルセロナ、バレンシア・・・。
はじめての海外旅行や、新婚旅行の地に選んだ方も多いのではないでしょうか。
サグラダファミリアや海産物を豊富に使用したスペイン料理、サッカーや闘牛など、スペイン文化は日本人にとって憧れる部分も多いかと思います。

太陽の国とも呼ばれるスペインは、夏は涼しく冬は温暖な北部地方以外は、夏は暑く、日本と同じくらいの気温まで上昇します。
特に、内陸部の一部では昼夜で気温の差が激しく、夏は暑く冬は寒い気候、地中海沿岸部では年間を通して温暖で乾燥した気候のため、夏の暑さは非常に厳しいものです。

そのため夏は多くの人たちが自宅の玄関に打ち水をしています。
ただ、日本の打ち水のように、一度使った水を使用しているかどうかは定かではありません。

今回紹介するクエバス・デ・アルマンソラは、スペイン南部、地中海沿いに位置する砂漠地帯の近くにある町です。
この町での打ち水が他のスペインの地域と違う部分は海水を使用しているところです。
一度使用した水ではないものの、飲料水や生活用水にすることが難しい塩水は、打ち水によって暑さ対策に有効活用することができます。

沿岸地域の方は、塩水で打ち水をしてみるのもいいかもしれませんね。

※塩が道路に残ったりといった塩害の可能性があるため、塩水を撒く場所には十分注意してください。

※この記事は、サラゴサの打ち水大作戦で翻訳・通訳のボランティアを快く引き受けてくれたスペイン人の若者、Israel君による協力により作成された2008年の記事を引用しています。