コラム

世界各国のUCHIMIZU的文化(インド編):水をまいて神様を迎え入れるお祭りとは?

2018年8月9日

日本で2003年に社会実験として始まった打ち水大作戦ですが、翌年にストックホルムでイベントを開催をしたことを皮切りに、世界各国でも打ち水イベントが開催されました。
みんなで水をまく楽しさや一体感が魅力として評価され、また、地球温暖化対策を考えるきかっけづくりとして、現地のメディアが取り上げるなど注目を集めました。また、海外で打ち水イベントを行うだけではなく、日本国内でも各国の大使館が打ち水イベントに参加するなど、国内外で、打ち水と世界の繋がりは広まってきました。

名称未設定

日本から世界に発信した「UCHIMIZU」ですが、実は世界には打ち水によく似た文化を持つ地域が存在します。ここでは、そんな文化や、その土地ならではのやり方などをご紹介します。

まず紹介するのは、日本から飛行機で10時間ほど、インドのUCHIMIZU的文化。

インドカレーや、タージマハルなど、日本人にとってインドは距離は遠かれどもとても近しい文化の一つですよね。行ったことがない方でも、アジア大陸の下側に位置してインド洋に突き出た大半島であるインドを地図上で覚えている方も多いと思います。

今回の舞台は、そんなインド半島の先っぽ、東側にあるタミル・ナドゥ(Tamil Nadu)州です。
東側は海に面しており、州一帯は平野と丘陵で構成されている、非常に恵まれた土地です。
首都であるニューデリーや、最大の都市ムンバイに比べると知名度は低いものの、実はインド国内での共通テストの合格率が全国最高だったり、ノーベル賞受賞者も輩出するなど、影で活躍している州だともいえます。
また、南インドの玄関口と呼ばれ、IT産業も発展している側面もあります。

今回のUCHIMIZU的文化は、そんな仏教のお祭りの一つ、「vasal thozhi」です。
日本での打ち水と同じように、打ち水を軒先や道路にする流れは同じです。そのあとに、コーラム(kolam)と呼ばれている米粉で模様を描き、神様を迎え入れるというお祭りです。

日本でも昔から、茶道の文化ではお客様をおもてなしするために埃や汚れを払う意味合いで打ち水を行なっていました。
神様を迎え入れるということは違えど、誰かを迎え入れるための文化は、非常に共感できるものですよね。

次回はスペイン編をお伝えします!