事例紹介

「虹」出現 閉幕!打ち水大作戦@東京スカイツリータウン

2012年8月29日

8月23日は、二十四節気で言う所の「処暑」。
暦の上では、夏の暑さがひと段落する頃とされ、打ち水大作戦の閉幕日に設定されていますが、
近年は、この時期でもまだまだ暑い日が続きます。

この日も、全国的に真夏日。所によって猛暑日。
今年の打ち水大作戦の閉幕を飾る舞台、5月に開業したばかりの「東京スカイツリータウン」上空にも雲一つなく、
路面の照り返しもあって、厳しい暑さが感じられました。
東京スカイツリー

今年の打ち水大作戦のテーマは、「打ち水で虹をつくろう」でした。

10年目を迎える打ち水大作戦に、いかに取り組むか。
過去9年間を振り返りながら、打ち水大作戦とは何だったのか、何を残せたのか。
そんなことを議論する中で浮かんできたテーマです。

そこには、打ち水の楽しさを表現しつつ、打ち水が人と人をつなぐ架け橋に、未来への希望となるようにと、
そんな思いが込められています。

(発想のきっかけは、打ち水に使う二次利用水の「二次」と「虹」の語呂がいいよね、ということだったりもしますが・・・)

この日、本当に、目に見える「虹」をつくることが、ミッションの一つとなっていました。
本格的な虹づくりに初めての挑戦です。

まずは、打ち水の気温低減効果を検証するため、会場に集まったみなさんと一緒に打ち水します。
整然と並べられた、間伐材の八角桶が、みんなの期待をいやがうえにも高めます。

この日は、自ら率先して打ち水に参加される方が目立ちました。

打ち水準備1   打ち水準備2

カウントダウンと「せーの」の合図でいっせいに打ち水が行われました。

一斉打ち水1   一斉打ち水2

そして、虹づくり大作戦が始まります。
秘密兵器は、「霧吹き」です。

虹づくり1

これ、空気圧で一定時間、霧が自動で出続けるすぐれものです。
みんなで虹づくりに挑戦します。

さらに巨大霧吹き。

虹づくり2

こちらも人力です。
理論的には、これで太陽を背にすれば、虹が見えるはず。

あ、虹が。

虹1   虹2

本当に、はっきり、くっきりと虹が出現しました。
歓声が上がります。
その瞬間を捕らえようと、撮影部隊も身を乗り出します。

見事に、作戦は大成功しました。

霧状の水は、気化も速いせいか、打ち水前、最高35.9℃を記録していた気温計は、打ち水後、32.9℃を記録*。
興奮冷めやらぬ中、「打ち水音頭」の大合唱で、打ち水大作戦2012は幕を閉じました。

閉幕


虹づくりは、
「みんなでいっせいに」
という打ち水大作戦の試みのおもしろさ、楽しさを再認識する機会となりました。

楽しいことをしよう。
美しいものをつくりあげよう。

そういうことには、みんな、前向きな気持ちで、明るく一緒に行動できる。
一緒に取り組むから、出会いが生まれる。会話が生まれる。一体感がまた少し強くなる。

こうして育まれていく力は、
結果として、物事を良い方向に変えていく、様々な問題を乗り越えていく、
そういう類の力なのではないか。

今年は、10年目ですが、来年は、「10周年」を迎える打ち水大作戦。
また、みなさんの笑顔と出会えるのが、楽しみでなりません。

打ち水後

閉幕!打ち水大作戦@東京スカイツリータウン
開催日時: 平成24年8月23日(木)16時~17時
会場: 東京スカイツリータウン(4階スカイアリーナ)
    東京都墨田区押上一丁目1番2号
主催: 打ち水大作戦本部
協力: 一般社団法人墨田区観光協会、東武タウンソラマチ株式会社
※打ち水用水として、芝浦水再生センターより、下水再生水をご提供いただきました。

<報道>
リポート「開始から10年 広がる打ち水」
(平成24年8月23日、NHKラジオ第一NHKジャーナル)
http://www.nhk.or.jp/r1/journal/pickup.html

打ち水大作戦: 東京スカイツリーで“虹づくり” ひとときの「涼」に親子らおおはしゃぎ
(平成24年8月23日、毎日新聞デジタル)
http://mainichi.jp/mantan/news/20120823dyo00m200024000c.html

*数値は、速報値
写真撮影: 打ち水大作戦本部&平野昌子